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最近、大手スーパーは、レジ袋の有料化を進めている。
実際、袋が有料になれば、MY BAGを持参する消費者も多くいて、
レジで多種多様なエコバッグをみかけるようになった。
インドでは、バザールで配布されるポリエステルの袋の質が悪く、
せっかく袋をもらっても、すぐに破れてしまったり、
物を道路に捨てる習慣で、町を闊歩する牛たちが、
誤って食べてしまい、死んでしまうケースも起こり今、
社会問題になりつつある。
バングラディシュでは、かなり前から、この袋で公害が起こり、
ジュートで編んだMY BAGを積極的に取り入れる運動が起こった。
また、配布される袋も、紙製のものを使う取り組みが
広範囲で活用されているから驚きである。
こういった世界の背景をよそに、
グジャラートの田舎では、部族たちが、
自ら作ったミラー刺繍を家紋のように取り入れて、
誇り高くバザールを歩く姿が未だ健在であった。
この愛すべき刺繍バッグは、
日差しの強いこの地方ならではの装飾品で、
耐久性も兼ねて母から娘へと
受け継がれている刺繍を日常化したものである。
初めてこのバッグに出会った時、
待ち行くお母さんたちに、
このバッグはどこで買う事ができるか、聞いて歩いた。
中には、バッグを売って欲しいと勘違いしたのか、
大金を出したって売りませんよ。
と怒られる事もあった。
お母さんは、このカラフルなバッグに、
野菜やチーズや日常雑貨を入れて、颯爽とバザールを歩き、
この穏やかな町の生活に、彩りを加えている。
もちろん全て1点ずつデザインも異なり、
かなり贅沢な1点である。
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初めてこのバッグと出会って3年、
現地では新たな試みで、
チャックを付けたり、
ナイロン素材を裏地に使用し、
防水加工をするようになってきた。
実用的なBAGとなったが、
綿産業で栄えたグジャラートらしく、
コットン素材のものが愛らしい様に感じる。
インドでは、ダウリーと呼ばれる、
婚礼の際に新郎に託す持参金が問題となっているが、
この地域では、刺繍作品が、
ダウリーの必須条件となっていて、
新婦が刺繍の出来栄えで判断される要因が
元となって、大きな社会問題まで
発展してしまった。
こういった新婦の負担をなくす取り組みで、
政府が刺繍作りを禁止してしまった
時代を背景に、
最近では、精密な刺繍を行う作り手も
減少してしまい、
刺繍BAGもかなり値段が上がっている。
元々刺繍作りの運動が始まったのは、
部族たちが、放浪の合間に刺繍を作ったことだった。
刺繍の作り手のほとんどは、
寺院や自宅を飾るため、
この刺繍を作り、
それが、王(マハラジャ)に献上する為へと
変わって行った。
そして、次第に刺繍文化が定着すると、
この地を収める王(マハラジャ)の保護により、
沢山の愛すべき手刺繍が作られていった。
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